むち打ち症となった時の慰謝料はどうなるの?

交通事故でむち打ち症となった場合の慰謝料についてですが、非常にややこしいので整理する必要があります。
慰謝料とは生命・身体・自由・名誉・貞操が不当に侵害された場合の精神的損害に対する損害賠償金を指します。精神的なものですのでややこしいわけですよね。
そして大抵の方は自賠責保険と任意保険に加入していますので、事故を起こした場合に慰謝料についてやり取りするのは事故を起こした本人ではなくて保険会社との話し合いとなります。
ではどの様にして慰謝料を算出するのでしょうか?

慰謝料という言葉は使ってはいけない?

ところで、慰謝料という言葉をよく使いますが、上記の通り慰謝料とは精神的損害に関するものですので、厳密には通院にかかる治療費などは慰謝料とは呼ばないのです。ですので慰謝料を請求すると治療費などは除いて支払われる事が多いので、交通事故による被害全てを償ってもらいたいのであれば、あくまでも交通事故に対する賠償金として支払ってもらわなければなりません。
ですので言葉はきちんと使わなければなりません。

賠償金として認められるもの

賠償金としては、以下のものが認められることが多いです。
まず病院に通院する際にかかる通院費や診察や治療にかかる治療費ですね。また入院するようになった場合には入院によってかかる費用も請求できます。そして診断書の作成費も請求する事が可能です。
他にも会社を休まざるを得なくなった場合、自分が出勤していた場合にもらえる給与分も請求する事ができます。他、入院や通院によって精神的苦痛を感じた場合にはそれに対する慰謝料が請求できます。
そして後遺障害が認定された場合にはそれに対する慰謝料、そして仕事を辞めざるを得なくなった場合などには事故に遭った人が働き続けたとして得られる収入の分を請求する事ができます。
まあここまでくると金額も莫大なものとなりますので、当然保険会社も簡単に認めるわけがありませんし、そもそもあなたの請求が正当であるのかどうかが怪しいものですので、大抵は裁判によって争われます。
実際に事故によって障害が遺ってしまうケースは多く、そういった方に対しては正当に償われるべきだと思うのですが、やはりこういった手続きは必要で、手順を誤るといくらあからさまに後遺症があっても支払われないケースはたくさんあります。どうせ裁判となると覚悟して、最初から弁護士に任せてしまうのが最もよいかもしれません。